AI開発・データサイエンティスト人材採用・育成サービスを提供する株式会社SIGNATE(本社:東京都千代田区、代表取締役:齊藤 秀)は、経済産業省が、革新的なAIエッジコンピューティングの実現に向けて、優れた技術やアイデア、それらを担う人材の発掘と新たな人材の当該分野への参画を促すことを目的として開催する「AIエッジコンテスト」に運営として協力します。
■コンテスト開催趣旨
これまでIT技術の発展に重要な役割を果たしてきたムーアの法則が滞りつつあると言われる中、IoT社会の到来により手元で瞬時に応答することが求められるIoT機器が増えていくと想定され、こうした処理をAIの活用により対応する、革新的なAIエッジコンピューティングの実現が求められています。
経済産業省では、革新的なAIエッジコンピューティングの実現に向けて、優れた技術やアイデア、それらを担う人材を発掘し、新たな人材の当該分野への参画を促すため、実データを使い実装を意識した課題の解決を競うコンテスト「AIエッジコンテスト」を開催。SIGNATEは、その運営を担います。
第1回目である今回は、”Connected Industries”における重点取組分野の1つである「自動走行・モビリティサービス」に着目し、自動走行の実現に欠かせない画像認識に関して、画像中の物体検出等の精度を競います。
今後、本コンテストは、革新的なAIエッジコンピューティングの実現に向けて、アルゴリズムなどのソフトウェアだけでなく、ハードウェアやその実装を含めたコンテストを検討し、継続的に実施される予定です。
コンテスト開催概要
- (1)コンテスト名:
- 第1回AIエッジコンテスト
- (2)実施団体:
- 主催:経済産業省
- 共催(予定):国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、国立研究開発法人産業技術総合研究所
- (3)実施体制:
- 諮問委員会、準備・運営委員会及び審査委員会の3委員会を設置
- (4)参加資格:
- なし(個人・団体いずれの参加も可能)
- (5)コンテスト期間:
- 2018年11月19日(月)~2019年1月27日(日)
- (6)表彰式:
- 2019年3月初旬(予定、上位入賞者に対し表彰・懸賞を授与)
- (7)コンテストサイト:
- 日本語版 https://lp.signate.jp/ai-edge-contest/ja/
- 英語版 https://lp.signate.jp/ai-edge-contest/en/
- 公式Twitter https://twitter.com/ai_edge_contest
- (8)コンテストの内容:
- 以下の「オブジェクト検出部門」、「セグメンテーション部門」の2部門で実施
(各部門の内容)
(諮問委員会)
- 金出 武雄 氏 カーネギーメロン大学 ワイタカー記念全学教授(委員長、審査委員会委員長を兼務)
- 北野 宏明 氏 株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 所長(準備・運営委員会委員長を兼務)
- James Kuffner 氏 Toyota Research Institute Advanced Development, Inc. CEO
- 辻井 潤一 氏 産業技術総合研究所 人工知能研究センター センター長
- 宮川 潤一 氏 ソフトバンク株式会社 副社長兼CTO
■コンテストで利用したデータセットの公開
これまで、我が国には、タグ付け等の処理がなされ、一般に利用可能な形で公開された国内道路走行画像のデータセットがほとんどありませんでした。このため、今回のコンテスト開催に当たり、都内一般道等の走行画像に係るデータセットを構築いたしました。本データセットはコンテスト終了後、我が国の画像認識技術の研究に資すること等を目的として、公開する方向で検討しています。
(データセットの概要)
今回のコンテスト開催に当たり、都内一般道等の走行画像について、①矩形タグ付け処理されたデータセット及び②ピクセル単位でラベリング、セグメンテーション処理されたデータセットの2種類を構築しています。走行画像を取得したルートの地図及び①、②の各データセットの概要は以下の通りです。
走行画像を取得したルートの地図
①タグ付け処理されたデータセット
- 画像枚数:30,000枚
- タグ付けの種類:10種類(乗用車、歩行者、トラック、信号、標識、自転車、バイク、バス、特殊車両、電車)
②セグメンテーション処理されたデータセット
- 画像枚数:30,000枚
- タグ付けの種類:21種類
(乗用車、歩行者、信号、車道、バス、トラック、特殊車両、バイク、自転車、電車、標識、空、建物類、自然物、壁・フェンス、地面、歩道、路肩、障害物、不明物、自車両の写り込み)
■その他
コンテストの上位者には、2019年3月に(公社)自動車技術会が開催する予定の「自動運転AI チャレンジ」に参加する資格が与えられ、アルゴリズムの自動運転プログラムへの実装、カート車両への搭載及び走行にチャレンジすることができます。