SIGNATEにて、データ分析コンペティション「ブルーカーボン・ダイナミクスを可視化せよ!」が開始。 ~海草藻場再生による炭素オフセットを目指し、データ分析の力で温暖化対策に貢献!~

AI開発・運用、DX人材育成サービスを提供する株式会社SIGNATE(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:齊藤 秀、以下 SIGNATE)は、データサイエンスプラットフォーム「SIGNATE®」にて、Ocean180プロジェクト、千葉工業大学 人工知能・ソフトウェア技術研究センター主催のデータ分析コンペティション「ブルーカーボン・ダイナミクスを可視化せよ!」を、本年1月21日(土)より開始いたします。

コンペティションページ

■コンペティション背景
気候変動問題の解決策の一つとして、沿岸域の海草藻場を再生して炭素を貯留するブルーカーボンが注目されています。海草や藻類が光合成をして成長する過程で、海中に炭素が固定されるので、海草藻場再生が温暖化対策に貢献するという考え方です。ビジネスの世界では、企業が排出した炭素をオフセットする目的で、ブルーカーボンによる炭素取引が活発になりつつあります。
しかし、海草藻場を人工的に再生するのは技術的に困難である上に、実際の再生事業は自然のメカニズムを十分に考慮できていないことが指摘されています。さらに、海草藻場における炭素の長期貯蔵の効果も必ずしも担保されている訳ではありません。例えば、沿岸域のマングローブ、海草藻場、干潟湿地などのブルーカーボンを利用した炭素隔離・貯留は不確実で信頼性が低く、気候変動に対する費用対効果に疑問符がつき、過剰なクレジットをもたらすことが懸念されています。
特に日本の場合、台風や河川からの土砂の流入などで、大規模な撹乱が起こりやすく、沿岸域の海草藻場、特に内湾の堆積環境に成立するアマモ場は、時間的・空間的な変動性がとても大きいのです。したがって、生態学的に不適切な場所で自然再生事業を行っても、人工的な海草藻場は、頻繁な自然攪乱で消失するリスクがあります。実効性のあるブルーカーボン事業を推進するためには、実際の海草藻場の空間的な分布の成り立ちを把握し、海草藻場生態系の時間的な変動の仕組みを理解する必要があります。
自然界では、海草藻場がどのような場所に成立し、どれくらいの時間スケールで成長したり消失したりしているのでしょうか。これらの問いへの科学的な解答こそが、ブルーカーボン事業を成功させる鍵になります。このような背景とモチベーションから、Ocean180プロジェクト(https://ocean180-pj.com)は、海洋生物多様性に関する膨大なデータを整備し、それにより海の生物多様性の時空間の変化を把握し、将来のリスクを予測できるようにするための研究開発を行っています。本コンペティションでは蓄積したデータの一部を利用して、生物多様性に関連する予測タスクに挑んでいただきます。これをきっかけに一人でも多くの人工知能、データサイエンスの研究者の皆さんが生物多様性の課題に関心を持ち、問題の解決に寄与していただくことを期待しています。

Ocean180プロジェクトは、文部科学省「海洋生物ビッグデータ活用技術高度化」の正規課題「海洋生物多様性ビッグデータ汎用化の基盤技術と海の豊かさを守る応用技術の開発」を実施する研究プロジェクトです(代表:琉球大学理学部久保田康裕教授)。

■コンペティション概要
<開催概要>
名称  :「ブルーカーボン・ダイナミクスを可視化せよ!」~沖縄県沿岸の水深・水温等の環境条件のデータから、海草藻場の被度を予測しよう!~
主催  :Ocean180プロジェクト、千葉工業大学 人工知能・ソフトウェア技術研究センター
共催  :人工知能学会
協賛  :株式会社 シンク・ネイチャー
賞金  :1位¥500,000、2位¥300,000、3位¥200,000
※上記に加えて、2023年度人工知能学会全国大会での登壇発表の費用に充てていただくため、1チーム10万円を授与いたします。
参加資格:コンペティション参加規約及び特約事項に同意した方。3位までに入賞した場合、2023年6月6~9日に熊本城ホールで行われる人工知能学会全国大会の本コンペが企画するセッションで登壇発表できること。
開催期間:2023年1月21日(土) - 2023年4月30日(日)
サイト:https://signate.jp/competitions/936

<課題>
沖縄県全域を対象として、ブルーカーボンの重要な指標となる海草藻場の被度(一定面積の地表面や海底面を覆う割合)を、環境変数や衛星画像をもとに推定する機械学習モデルを開発していただきます。訓練データとして、沖縄県の様々な場所・年代・時期に調査された海草藻場の被度と様々な環境変数や衛星画像が与えられます。その訓練データを用いて機械学習モデルを学習し、訓練データとは空間的に異なる領域のテストデータに対する海草藻場の被度の予測精度を競っていただきます。

■SIGNATEとは(https://signate.co.jp/
SIGNATEは“Empowering Your Potential” をミッションに掲げ、DXにおける「人が足りない」という社会課題の解決をめざすベンチャー企業です。約84,000人(2023年1時点)のAI/データ分析人材が登録する国内最大のデータサイエンスプラットフォーム『SIGNATE®』とデータサイエンススキルが学べる『SIGNATE Quest』を運営し、企業・行政機関とのマッチングを通して個人に対し「成長」と「活躍」の機会を提供するほか、組織のDXを加速するDX人材育成クラウド『SIGNATE Cloud』や、オープンイノベーション形式でAI開発/データ分析に挑む『SIGNATE Competition』、国や地方自治体のDX/AI人材発掘・育成プロジェクトなど複数の事業を展開しています。

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SIGNATEとは

SIGNATEは、社会と企業のDX推進を支援し、日本の成長に貢献することを目指すベンチャー企業です。
日本最大のデータ人材コミュニティ「SIGNATE」では、AI開発コンペティションやDXプロジェクトサポートで個人が才能を発揮できる機会を提供するほか、DX推進のための人材育成クラウドサービス『SIGNATE Cloud』では、社員をDX人材にするための教育を提供しています。

社 名
株式会社SIGNATE(SIGNATE Inc.)
本 社
〒105-0001 東京都港区虎ノ門二丁目2番1号 住友不動産虎ノ門タワー16F
資本金
1億円
(2024年1月1日時点)
代表者
代表取締役社長CEO 齊藤秀